ゴーゴーと音を響かせて流れる川に色づいた葉が彩りを添える。
切り立つ山に挟まれた秋の渓谷を歩いた。
南魚沼市のしゃくなげ湖の上流部分、三国川(さぐりがわ)に2つの川が合流する十字峡。
川筋がちょうど十字の形に見えることから、その名がついた。
その十字峡から、三国川上流へ続く美しい渓谷が、五十沢(いかざわ)渓谷だ。
紅葉に彩られた溪谷沿いの遊歩道を歩いていく。
歩き始めてすぐ目に入るのは、まるで遊歩道の門のような巨大な岩。紅葉も見頃のようだ。
澄み切った水の流れ。エメラルドグリーンの川底が美しい。
10分ほど歩くと見えてくるのが「虹の滝」。山肌から流れ落ちる水が、何本もの細い糸の様に滑り落ちていて、
その名の通り虹が見える滝なんだとか。この日は見れなかった。
向かいの山に陽が射すと、川面が黄金色に輝く。この写真、ビールを注いだジョッキみたい!?
色づいた木々を見上げたり、川にかかる葉っぱを見下ろしたり。
ちょっと歩くと見え方も変わるので、なかなか先に進まない。まあ、のんびり行こう。
川の流れの速さを考えれば、道を登っているはずなのだが、なだらかでほとんど苦にならない。
というより、きれいなものを見つけては立ち止まってしまうので気付かない、と言うのが正解。
似たような景色がずっと続くのだが、不思議と奥へ奥へと進んでしまう。
多分、引き返すきっかけになるような目立った場所がないのと、やっぱり気持ちがいいからなんだろう。
歩き始めて約2km。 崩れてきたのか、流れてきたのか、巨大な岩が重なる場所。
隙間を水がゴーゴーと音を立てて流れている。
その向こうに、小さな橋が見えてきた。いつも引き返す目印にしている橋だ。
というわけで、後半へ続く。