クリスマスイブの夜。 空には満天の星がきらめいて…
とはいかないが、池の上に散ったモミジが無数の星々のよう。その時しか見ることができない足元の小宇宙。
この広い庭園も冬に向かって少しずつ風景を変えていく。
日本の石油王と呼ばれた中野貫一の邸宅と広大な庭「泉恵園」。
「旧 中野邸美術館もみじ園」と言ったら馴染みがある方が多いかもしれない。
数年前に名称が変わった人気の紅葉名所。
12,000坪の庭園には、2,000本のもみじがあるという。
これだけのものを維持管理していることには頭が下がるが、名称変更とともに入園料金もアップした。
見頃時期の美しさはそれだけの価値が十分あると思っているが、見頃を過ぎても1,000円はさすがに…。
葉が落ちたのに来てしまう私のようなモノ好きのために、散り具合によってお安くなる「落葉割り」とかどうでしょう?
石畳にモミジはやっぱりお似合い。
園内の池も晩秋の景色を映して。
瓦屋根は期間限定のストライプ模様に。
「血気術、葉隠れ!!…………ま、まさか……このワシが見えておるのか!?」…と言ってます。
はい。只者ではない私にはわかります。「散歩の呼吸」です。
「正真正銘、水の呼吸! 拾弐ノ型、紅葉円舞!!」… とか言ってます。 はい。只者ではない私にはわかります。
「正しい呼吸をしていれば、いくら泳いでも疲れないぞ」とのことです。
橋に散った葉。鮮やかだった色も時間の経過とともに消えていく。
俳句の世界で「紅葉散る」と詠めば、それはもう「初冬」の句。
散ったモミジの美しさは、本格的な冬が来る前のわずかな時間の風物詩。