カメラを持ってキョロキョロしながら歩いていると、いつの間にか寒さを忘れている。
顔に当たる冷たい風も心地よく思えてきたり。不思議だ。
冬でもトゲトゲのアザミ。
砂糖菓子のような雪。
咲き姿をそのまま残す、天然のドライフラワー。あじさいは冬の散歩でありがたい存在。
少し色はくすんでいるが、冬でもつるつるピカピカ。強い葉です。
なんだか会話しているような枝。
今は見ないが、この山には昔、桔梗の花が咲き乱れていたらしい。
そして、森の奥の一番高い場所には、桔梗城という美しい名前の山城があった。
だから、この一帯は人の手が加えられた感じの起伏が多い。
結構複雑なアップダウンがあって、そこがまた城跡めぐりが好きな私のお気に入り。
歩いていると、本丸跡を中心に、いくつかの廓も残っている。
これは土塁、あれは堀切…、あそこは遠くまで見渡せるから物見の砦だったのかな…
などと考えながら歩くのも楽しい。
時とともに森の姿も変わっているのだろうが、現在も山城の遺構らしさがあちこちに。
葉っぱや下草のない季節は、山のカタチがよくわかる。
夕日に輝く水面とセイタカアワダチソウ。これも姿を残す花。
あとひと月ちょっと経てば、この森も春の気配を感じられるだろうか。
待ち遠しい。