このタイトルのフレーズからして懐かしい香りが漂っているが、今回はもっと昔のお話。
古い小学校の校舎で、昔の人々の暮らしに思いを馳せながら。
50年くらい前に廃校になった旧弥彦麓小学校の校舎を利用して、
今は体験学習型の民俗資料展示室として開放されている。
一般的にあまり知られていないのか、いつ行ってもひっそりとしていて、静かな時間に浸れる。
今回は展示してある物を中心に紹介します。
展示物は「まなぶ」「はたらく」「くらす」の3つの教室に分かれている。
一番手前の教室は「まなぶ部屋」。
ここは以前も紹介した昔の教室が再現されている。
黒板や小さな机が残されていて、足を踏み入れた瞬間、ほっこり優しい気持ちになる。
二人用の机に椅子。とっても小さい。
この学校に通っていたわけではないのに、懐かく優しい気持ちになるのが不思議。
椅子と机は8人分だけ。まわりには民俗資料が置かれている。
展示されているもののほとんどは、地元の人たちが大切に使っていたもの。
使われなくなって忘れられ、小屋の隅やタンスの奥に眠っていたものを村の大勢の方々が寄贈した。
どこかのお店で使っていたものだろう。懐かしいかき氷の機械。
教室の脇に並んでいた「職業あてクイズ」。
さて、この道具を使っていたのは何のお仕事でしょう?
これは、おけ屋。
生活の道具、台所用品、あらゆるものを木で作っていた時代、
おけは生活に欠かせない大事な道具だった。
これは、床屋。
侍の時代が終わり、ちょんまげが廃止されてから、たくさんの人が利用するようになった。
たくさんの髪を刈ってきたバリカン。
これは、菓子屋。
今でも弥彦のお土産として売られているお菓子「玉うさぎ」の木型。(これは地元の人しかわかりませんね)
昔は弥彦山にうさぎがたくさん住んでいて、田畑を荒らすので神様に怒られたんだそうな。
テレビ、ラジオなど、レトロな家電も置いてある。
古いプレーヤーに置かれていたのはハワイアンのレコード。
どんな人が聴いていたんでしょうね。
着物も飾ってあった。あらたまった時に来たものだろうか。
子供のおもちゃ。
現代は映画やゲームなど、溢れるほどの娯楽があるが、
昔は買ってもらったおもちゃを大切にして、繰り返し遊んでいた。
昔の遊びの説明パネルが展示してあった。見ていると、あらためて隔世の感に驚く。
紙芝居。
小さい頃、近所のお寺の境内に紙芝居屋さんがよく来ていた。
見るのはタダだが、終わった後にお菓子を買うため、10円玉を握りしめて見に行ったのを覚えている。
かるた。
これは時代を超えるロングセラー、だと思うのだが、今はさて…
ままごと。
子供のごっこ遊びは、不滅です。
シーソー。
と言うより、やはり「ぎったんばっこん」がしっくりくる。
(これは方言なのか?標準語なのか?当たり前すぎてわからなくなっている)
説明文の「その瞬間、宇宙飛行士になる」には笑ったが、確かに一瞬無重力になったな。
遊びの紹介で、川あそび、って(笑)。
生き物を捕ったり、まあ、楽しいんですが。今はちょっとでも危険な場所だとすぐに立入禁止になりがち。
じゃんけん、ってこれも…
まあ、遊んでましたけど。これを遊びって言われると… どんだけ娯楽がなかったんだろう。
でも、それを楽しめる子供の感性って素晴らしい。
ここにあるものは、たまたま寄贈してくれた方の家に残っていたものなので、
種類も数もそれほど多くはない。
でもアナログの道具やおもちゃって温かみがありますね。
それで遊ぶ子を眺めている家族の笑顔まで浮かんでくるようで、ほっこりした。
昔の人々に思いを馳せながら、見学はもう少し続きます。
それでは隣の教室へ… 続く。
(またしても写真多めになってますがご辛抱を)