11年前の12月、新潟市の上堰潟公園を散歩していた時の写真。
あ、木の上にサギがいるなー、と何気なくレンズを向け、シャッターを切った。
家に帰って画像を見ていて、左側の鳥に目が止まった。
ん? んんっ!? トキがいる!!
拡大してみると…
トキです!
その時は上の方にとまっているサギに目が行っていて、全然気づきませんでした…
そういえば、その頃、佐渡で放鳥されたトキが本土で目撃されたというニュースが流れていたような…
知っていたらもう少しちゃんと撮ってあげたのに、こんな一枚しかございません。
それからしばらくの間、ここを散歩する度に探したが、トキの姿を見ることはなかった。
野生での寿命は10〜15年と言われているが、
11年前に写っていたこのトキはどうなったのだろう。
前回、長岡の「トキみ〜て」で飼育されている「動かないトキ」(笑)を載せたが、
以前訪れた時の写真を少しだけ。
この時は、みんな止まり木から降りていて、地面をついばむ姿が見られた。
ケージの内側に張り巡らしてあるネットは、トキがフェンスに激突して怪我するのを防ぐ役目がある。
AFで撮ろうとすると……
こんな写真ばかりになってしまうので…
滅多にしないマニュアルでピント合わせ。
あまり動かない被写体なのに、半ば当てずっぽうで撮ってしまうのが老眼の辛いところ…
トキとサギは同じような餌を食べるが、その獲り方が違っている。
サギが水中の魚などを目で見つけて、狙いを定めて獲るのに対して、
トキはあまり目に頼らず、土や泥の中に突っ込んだクチバシで、ドジョウやカエルなどを探って獲る。
だから、サギのクチバシはまっすぐで、トキのクチバシは探りやすいように下向きに曲がっている。
トキのクチバシはとても敏感で、餌の動きを正確に察知するらしい。
観覧棟を後にして、使われなくなった小学校の中にある「トキと自然の学習館」へ。
トキを詳しく知るためのいろいろな展示物が並んでいる。
骨格の標本や、
卵なども展示。(卵はレプリカでしょうが)
飼育ケージの中の様子はモニターでも見ることができる。
トキの羽も展示してあった。
自然光ではないので、きれいな朱鷺色には写せませんでしたが。
トキは田畑を踏み荒らす害鳥と言われていた時代もあった。
江戸時代には、被害に困って、幕府にトキ駆除の申請を出した地域もあったとか。
これはトキに限ったことではないが、
それまで狩猟したり、駆除したりしてきたのに、
いざ絶滅しそうになると、慌てて保護を始めるのは、なんだか都合がいい感じもする。
でも、飼育や保護に携わっている方々は真剣にそれと向き合っているし、元々トキに罪はない。
現在は佐渡の自然の中で500羽近いトキが暮らしているらしい。
また身近なところで見れたらいいなぁと、お気楽な散歩カメラマンは願うのであった。
でも、カラスやゴキブリや蚊が、絶滅しそうになった時はどうするんだろう?
それは当分なさそうですけどね…