昔はたくさんの人が行き交った旧北国街道。
集落の細い道を走っていると、満開の梅が目に飛び込んできた。
畑のような空き地に立っていた梅の木。
満開の花が白く輝いている。
この2日前に出かけた亀田の梅林で、タイミングが合わずにガッカリして帰ってきたばかり。
思わず車を止めて、プチお花見。
この日はまだ、この辺りの梅も咲いていなかったのだが、
どうしてこの木だけ、これほどの勢いで咲いているのか不思議。
陽当たりが良いためか、よほど土がいいのか。
白い花が青空によく映えて。
奥に見えるもう一本も満開だった。
似た感じの木だが、同じ空き地にあるということは、同じ血を引く(?)木だろうか。
おそらく「他に先んじて咲くべし」を旨とする梅の一族… (んなこたぁない)
先日見た「藤五郎梅」とは、花びらの数や雰囲気が違う。
この木も梅干しを作ったりするのだろうか。
桜もそうだが、同じ木でも見方によって表情が変わる。
元気に見えたり、しっとり見えたり… 華やかだったり、静かだったり…
一本の梅を楽しんだ後、道の反対側に目をやると、
まだ若く細い桜の木に、花が開き始めていた。
優しいピンクの春の色。
足元に目をやると、小さなヒメオドリコソウ。
これも春に咲く花だが、梅、桜、菜の花など華やかなスターの陰に隠れ、スポットライトを浴びることはない。
ともすれば雑草扱いのこの花も、よく見れば名前のとおり結構かわいい。
気持ちよく晴れた日。
偶然出会った一本の梅の木に、蜂のようにまとわりついて楽しんだ。
梅もいいなあ、と思った午後だった。