ダムのほとりに遅い桜が咲いていた。
薄曇りのなか、花は雪のように見えた。
平地の桜もあっという間に散ってしまった…
あそこならまだ残っているかも… と向かったのは、南魚沼市の大崎ダム公園。
ダムと言っても市街地からそう遠くない小さなダム。
まわりは公園として整備されていて、約200本の桜が植えられている。
平地の桜はすでに散っていたので、あまり期待はしていなかったが、
ここは予想以上に花が残っていた。
天気のせいか、本当ならもっと華やかなはずの桜が、とても落ち着いた感じで、雪のように見えた。
雪がまだかなり残っていた。
この雪のせいで開花が遅かったのだろう。
思いがけずたくさんの桜が見れたのも、この天然のクーラーのおかげ。
今年の冬、平野部ではあまり降らなかったが、
山間部では記録的な豪雪だったことを思い出した。
せっかくの桜なのに、天気はいまいち。見上げれば、太陽がぼんやりと。
青空だったらどんなに気持ちいいだろう… と何度も何度も思ったが、こればかりはどうしようもない。
まあ、これはこれで綺麗だし… と自分に言い聞かせながら歩く道。
途中にある砂防ダムのまわりに、たくさんの桜が。
水と桜っていいですね。
奥に滝が見えた。山の雪解け水が流れ落ちている。
雪で折れてしまったのか、あちこちに枝が落ちていた。
それでも、花を咲かせている。蕾もたくさん付けて、桜はたくましいなあ。
桜も今回で見納めかな…
この冬の豪雪は大変だっただろうが、
おかげでこの日、美しい桜を見ることができた。
なおのこと、青空だったらなあ… と思ってしまうのは、私のワガママです。はい。