NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

森の中の古墳へ Ⅱ

 

 

杉林の中を歩いて、古墳の登り口までやってきた。
苔むした階段の先は、尾根筋の明るい道。 前回の続きです。

 

 

登り口に立っていた標柱。

「古墳」なんていうと、訪れる人も少ない地味〜なスポットなので、
案内板もないんじゃないかと思っていたのだが、立派な標柱が立てられていた。
さすが新潟市指定史跡!

 

 

杉の枝が置かれていたが、杖にするにはなんとも微妙な…
細いし曲がっているし、蜘蛛の巣をはらうにはいいかもしれない。

 

 

苔むした階段を登っていくと、直角に折れて、明るい尾根筋の道になった。

 

 

この小さな尾根の先端部分が目指す古墳。

 

 

明るくて気持ちいい道。

 

 

山谷古墳に到着!

ここまでよく運んだなあと感心するような大きな石碑が建てられていた。
解説の看板まであって、新潟市指定史跡、侮りがたし!

 

 

奥の一番高い部分。この下に埋葬されていた。

上にいると全体の形がよく判らないが、全長37mの前方後方墳
四世紀中頃に造られたもので、この形としては日本海側北端だという。
案内板によれば、能登半島政治勢力と強い結び付きを持った、この土地のリーダーのものと考えられていて、
二度の発掘調査で、たくさんの埋葬品も見つかっている。

 

また、この古墳の下には、それより古い時代の「高地性集落」の跡が見つかっている。
ここでどんな暮らしをしていたのだろう。

 

 

堀のような部分。

 

 

古墳の上に大きな桜の木が立っていた。
まるでシンボルツリーのように感じられたが、もちろん当時はなかっただろう。
ひょっとすると、この木のご先祖様はあったかも…

 

 

あたりに鉄砲の音が鳴り響いている…  いえ、空耳じゃなく、本物の銃声です。

 

実は、近くの射撃場から聞こえてくるのだが、
丘の上に立って、鉄砲の音がする方角をじっと見つめていると、
まるで戦の采配をしている戦国武将になったような気がしてきて、ちょっと楽しかった。
(ここは砦でも山城でもなく… 古墳なんですけどね)

 

 

傍にひっそり咲いていた椿。  さて、そろそろ戻ろうか。

 

 

来た道を戻っていく。木洩れ陽が気持ちいい。

 

 

車まで戻る川沿いの道。
初めて歩く道なのに、とても懐かしい感じがした。
そういえば、子供の頃はこんな道がたくさんあったなあ…

さっきの古墳と比べたら、私の何十年の歴史など一瞬にも満たない時間だろうが、
そんな子供の頃を思い出しながら歩くこの道は、なんだかすごく気持ち良かった。