NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

東赤谷連続洞門 Ⅱ

 

 

神殿の迷宮のようもあり、過去へ続くトンネルのようでもあり…
連続洞門を抜けて、その先のダムを目指して。

 

 

三つ目の洞門へ。ここも信号機あり。手前の少し広い場所に車を止めて中へ。

 

 

やや長めで出口が見えないのはさっきと同じだが、どこか少し雰囲気が違う。

 

 

違うのはアーチ上部の角に丸みがあること。ひび割れや侵食を補修した跡だろうか。
オリジナルとは違っているのかもしれないが、
その丸みが、時空を越えるタイムトンネルのようで、とても神秘的に見えた。

 

 

車が一台通り過ぎて行った。
その後、この車を見た者は誰もいない…   なんてね。

 

 

入り口付近には、煤(すす)の跡があるが、中の方に進んでいくとあまり着いていない。
角が丸くなっているのは、やはり補修の跡なのだろう。

 

 

オリジナルの姿とは少し違っているのかもしれないが、
この三つ目の洞門は不思議な雰囲気があった。

 

 

すぐ脇は川が流れている崖なので足元に注意。少し余裕のある場所から外側を。

 

そしていよいよ四つ目、最後の洞門へ。

 

 

とっても短かい!
信号はないけど、向こうを確認してから通りましょう。

 

道をさらに奥へ進んでいくと、

 

 

途中の橋の上から、渓谷に架かる古い鉄橋が見えた。
もう使われなくなった線路の痕跡。

 

 

渓谷の緑と少し錆びた赤。

 

 

橋の下は加治川の美しい渓谷。上流側に涼しそうに流れる滝があった。

 

 

この川の先にあるダムまであと少し。

 

 

「加治川治水ダム」に到着。

機能は治水のみという全国でも珍しい防災専用ダムで、
昭和41、42年の大水害を教訓に、加治川の洪水調節を目的として6年かけて建設された。
治水ダムとしては日本最大級の規模。
(ちなみに、ここからもっと上流に発電用の「加治川ダム」があるが、車で来れるのはここまで)

 

 

山から流れてくる加治川が、二度と悪さをしないように見張る関所のような役目。
普段は水をそのまま素通りさせている。

 

 

上流側を見下ろすと、広く平坦な場所がある。
道らしきものも見えるが、ダム公園の広場だろうか。

 

大雨が降ったら、あっという間に水没してしまう場所に、わざわざ整備したのだろうか。
ひょっとすると、鉱山が稼働していた頃の痕跡では…
その頃はもちろん、このダムもダム湖もないし、山中のわずかな平地に建物や施設がひしめいていたはず…
と、勝手な妄想を楽しむ。
ブラタモリなら、ここでガイドの先生が登場するんですが… だーれもいませんね)

 

 

グリーンの水の向こうに広がる美しい山々。

 

山の中に残る4つの洞門は噂どおりの異空間だった。
帰り道、反対方向から通ったが、
来た時よりも明るい陽が射し込んでいて、その光景もまた素敵だった。