夕方、陽射しに誘われて静かな堤へ。
見栄えのするものは何もない季節。光に揺れる水面を見ながら散歩。
新潟市西蒲区の仁箇堤(にかつつみ)へ。
小さな丘陵の出口を堤防でせき止めた灌漑用の貯水池。いつも静かな場所。
春には桜が咲いて華やかになる堤も、この時期は特に何もなくちょっと寂しい景色。
この日は釣り人が一人、糸を垂らしていた。
静かな堤に、時折、ヒュン、ヒュンと竿を振る音が響く。
その澄んだ音を聴きながら、池のほとりをてくてくと。
残っていたススキ。
水がキラキラしていると、葉のない枝もきれいに見えて。
きれいな花も咲いていないし、息を飲む絶景もない。
だから好きなものを自由に撮る。
水の揺れでもいいし、枝の影でもいいし、光を追いかけてもいいし、
気になったものをただ撮っている、そんな時間に癒される。
写真だから上手く撮れていれば、もちろん嬉しい。
でも、出来不出来にはあまりこだわりがなくて、撮るだけで満足しているところがある。
それは、その時の気持ち良さを憶えているから。
この先、もっと出来栄えに対する「欲」が出てきたら、また違う楽しみ方があるのだろうか。
でも、写真を悩んで撮りたくはないし、機材の「沼」とやらも恐ろしい(笑)。
やっぱり難しく考えるのはやめておこう。
時々釣り人が使っている足場。見晴らしが良さそうだったが、腰の調子がイマイチだったので、降りるのはやめた。
腰痛持ち、危うきに近寄らず。
少しずつ朽ちている橋。ぺんぺん草が生えているし、来るたびに部材が減っているような。
綺麗な時に渡ってみたかった…
橋の奥の方に水鳥たちがじっと休んでいた。
のんびり散歩。もうちょっと続きます。