NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

夕方の水景 Ⅲ

 

 

陽が傾いていくなか、堤のほとりで気ままにスナップ。
夕方の仁箇堤のラストです。

 

 

木立の道から堰堤の方へ。
風もなく穏やかな水面が広がっている。


この池の背後は、台地状にやや小高くなっていて、奥には柿畑が広がっている。
峰岡丘陵」というらしいが、それほど広くないし、
標高もせいぜい数十メートルくらいなので、丘陵といわれてもピンと来ない。
仁箇堤はこの小さな丘陵の谷をせき止めて造られている。

 

 

山もないのに、どうしていつもこれほどの水が集まってくるのか不思議だが、
ここへ流れ込む谷が、小さな丘陵の中では一番大きく、見かけよりも取水範囲が広いためらしい。
うまい場所に、うまいこと造ったんですね。

 

 

この池は歴史が古く、灌漑・防火用に造られたのは江戸時代。
今も農業の水源池として使われている。

 

1980年代、お隣の上堰潟が干上がって陸地になっていた頃、
この仁箇堤がこの周辺で唯一の水辺だった。
地域に愛される水辺になるように、その頃、東屋や遊歩道が整備されたらしい。
朽ちた橋はその名残なのだろう。
今はもう、東屋がどこにあったのかもわからない。

 

 

水の中から生えていたたくましい草。

 

 

堰堤には20本ほどの染井吉野が植えられている。かなり古木が多い。
水辺で静かに楽しめる、隠れた桜の名所。

 

 

この日は、まだ枝ばかり。

 

 

蕾は小さくて硬かった。
新潟市開花宣言したので、今頃はきっとピンク色に膨らんでいるだろう。楽しみ。

 

 

夕方の光は暖かくて優しい色。

 

 

柔らかい光の中で、静かな時間を過ごした。
とりとめのないスナップにお付き合いいただき、ありがとうございました。