NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

葛飾北斎 神奈川沖浪裏

 

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波が押し寄せてくる瞬間をとらえたダイナミックな構図!
世界のアーティストに今なお影響を与え続ける葛飾北斎の傑作「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」…
ちょっと写真をイタズラしましたが、イングリッシュガーデンの続きです。

 

 

イングリッシュガーデンを散歩していると、地面を這うように広がっている植物が見えた。
皆、花を見に来ているので、花のないその木には誰も目をくれない。
私も何気なく眺めていたが、ある部分を見て足が止まった…

ん?   んんっ!?  あれは…!

頭に浮かんだのは、あの葛飾北斎の傑作、「富嶽三十六景  神奈川沖浪裏」。
あの波にそっくり…

 

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ある方向からしかそう見えない偶然の形なのだが、こんなところで北斎を思い出すなんて…
大好きな作品なので、だいたいの構図は頭の中にある。
ワクワクしながらシャッターを押した。

お遊びで、プロジェクションマッピング風に作品を重ねてみたのが最初の写真。
ノートリミングでピッタリはまったことが、実はとてもうれしかった。

 

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数年前、長野県小布施にある「北斎館」を訪れて、素晴らしい作品をたくさん見た。
ゴッホドガなど、ヨーロッパの有名な芸術家たちに大きな影響を与えた、日本が生んだ天才画家、葛飾北斎

中でも一番有名な作品が、「神奈川沖浪裏」だろう。
海外では「GREAT WAVE」と呼ばれ、今もファンが多い。
ダイナミックな波の形、静と動が交錯する絶妙なバランス。
楽家ドビュッシーはこの作品に発想を得て、交響詩「海」を作曲したとも言われている。

 

北斎館のお土産に、この絵が入ったクリアファイルを買ってきた。
(ホントはレプリカの作品でも、と思ったが、お値段が… )
ファイルなら気軽に使えるな、と思ったのだが、未だに職場の引き出しに大事にしまったまま…
これに入れられるほど素晴らしい書類が…  ない…

 

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そういう気持ちで眺めると、この木はホントに波に似ている。 ザッブ〜ン!

 

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ザザザ〜!

誰も目に留めない木だったが、個人的にはとても楽しめた。

 

さて、ここからまた散歩の続き。

 

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噴水のある池で家族が楽しそうに。子供って水辺が好きですね〜

 

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錦鯉もたくさんいるしね。

 

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君、ホントは生クリームだろ。

 

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星のような花。

 

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どこの国から来た花か知らないけど、たぶん深い海の中。

 

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ヤマボウシ、これは知ってる。これも種類がいろいろあるようだ。

 

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地面に散ったピンクが鮮やかで。

 

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また北斎の話になるが…

75歳の頃に、作品の後書きに綴った言葉がすごい。

「私は6歳より物の形状を写し取るのが大好きで、
50歳の頃からたくさんの絵画を描いたけれども、
70歳までに描いたものは本当に取るに足らぬものばかりであった。
73歳になってさまざまな生き物や草木の姿や形をいくらかは描けるようになった。
ゆえに、86歳になればますます腕は上達し、90歳ともなると奥義を極め、
100歳に至っては正に神妙の域に達するであろうか。
100歳を超えて描く一点は一つの命を得たかのように生きたものとなろう。」(現代文訳)

一見、謙虚な言い方のようで、75歳にしてこの傲慢なほどの自信!

 

そして、90歳で亡くなる間際の言葉が、
「天が私の命をあと5年保ってくれたら、私は本当の絵描きになることができるだろう」
死ぬ間際の老人が言えますか? 絵画への凄まじい執念を感じます。

 

私も、
「これからますます写真の腕は上達し、100歳を超えて撮る私のお散歩写真は、正に神妙の域に達するであろう」
なんてセリフ、とても言えるもんじゃない…

 

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帰り際、 とうとう雨がパラついてきた。

花を撮るのは、晴れでも、雨でも、曇りでも、それぞれの良さがあると思う。
でも、風の日はやっぱり難しい。(前の記事に書いたが、今回は手ブレも多かったし…)

 

北斎なら、風さえも「味」にして、ササッと洒落のきいたアートにするんだろうな… なんて思いながら、
久しぶりのイングリッシュガーデン、いろいろ楽しめました。