桜満開の晴れた日、長岡市の「悠久山公園」へ。
ソメイヨシノや枝垂れ桜、八重桜など約2,500本の桜が咲くお花見スポット。
訪れたのは4月12日。
まずは公園の入り口に建つ「蒼柴(あおし)神社」にお参り。
何か不思議な力に守られているような神社で、
1868年の北越戊辰戦争、1945年の長岡空襲という、長岡を襲った二度の戦火では焼失を免れ、
2004年の中越地震でも倒壊しなかった。
国の登録有形文化財に指定されている。
この神社には、「るろうに剣心」のファンも参拝に訪れるという。
漫画の作者が長岡出身で、
作中に登場する人気キャラ、御庭番衆の頭・四乃森蒼紫の名は、
この神社を含む一帯が「蒼柴の森」と呼ばれたことに由来するらしい。
少年ジャンプつながりでもうひとつ。
「リンかけ」ファンならご存知と思いますが、
天才ピアニストでありながら、ジェットアッパーを放つ、黄金の日本Jrのひとり、
河井武士は「越後長岡の若武者」と紹介されているように、長岡出身です。
まあ、ぜんぶ架空の人物ですけどね(笑)
漫画ファンだけでなく、この神社にはペット好きも参拝する。
拝殿の脇に建つ「忠犬しろ神社」では、犬や猫の健康祈願を行っているらしい。
「しろ」は、長岡藩三代目藩主がかわいがっていた白い犬のこと。
壁には犬や猫の形の絵馬がたくさん奉納されていた。
平日にもかかわらずたくさんの人が訪れていた。
広場から下りて泉翠池の方へ。
池の奥に八重の枝垂れ桜がたくさん植えられていた。
まだ若い木ばかりだが、優しいピンクの花をたくさん咲かせていた。
坂を登って公園の奥へ進んでいくと、城のような建物が見えてくる。
街を見下ろす高台に建っているのは「長岡市郷土史料館」。
実際の長岡城は、天守閣を持たない平城で、現在のJR長岡駅付近にあったが、
戊辰戦争で焼失し、現在はそれを偲ぶものはない。
帰る途中、河井継之助の碑があった。
長岡藩軍事総督だった彼は、北越戊辰戦争を回避しようとしたが、西軍との交渉は決裂。
自らガトリング砲を撃つなど、戦いを指揮していくことになる。
彼を描いた司馬遼太郎の小説「峠」は、役所広司主演で映画化もされている。
本人は戦争回避を主張していたにもかかわらず、
戦いの指揮を執らざるをえなかったというのは、第二次世界大戦時の山本五十六も同じ。彼もまた長岡出身。
両雄とも、自身が望まなかった戦いの中で命を落とした。
花のまま落ちた桜。鳥の仕業でしょう。
天気も良く絶好のお花見日和、満開の桜を楽しんだ。
悠久山公園、もう1回続きます。次は、花見の途中で寄った小さな動物園のことを…