NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

県内最古の豪農の館 長谷川邸へ Ⅲ

 

 

広縁の床に緑が映り込んでいた。
自然とうまく付き合いながら暮らす邸宅の、美しい夏のワンシーン。

 

 

新座敷を見学して戻ろうとしたら、映り込んだ緑に足が止まった。

 

 

夏は緑、秋は赤。開け放たれた広縁に、美しい自然の色が沁み渡る。

 

 

ひょうたんのような形をした埋め木細工。
修繕の跡もこうなると粋なアートになる。それとも初めから施した遊び心だろうか。

 

 

土間の近くに置かれた大きな湯桶は、経を読む前に身を清めてもらうための、お坊さん専用の風呂。

 

 

主屋を出て、裏庭へ。

 

 

裏口の正面にある「長谷川家収蔵品展示室」へ。

 

 

長谷川邸は、映画などのロケ地によく使われていて、
映画「峠 最後のサムライ」の他、大林宣彦監督の「この空の花」や
東映映画「蔵」などもここで撮影が行われたらしい。
ロケの様子を伝える写真や、出演者のサインなどが飾られていた。

 

 

長谷川家に伝わる書画や調度品などが並ぶ展示室。

 

 

1688年(貞享5年)の絵図に描かれた長谷川家住宅。

 

 

森鴎外から送られた書(和歌)。

 

 

美しい蒔絵の重箱、備前磁器の皿など、きれいな調度品がたくさん。

 

 

九谷焼の大皿。

 

 

これは金平糖入れの皿、だそうです。

 

 

明治末ごろに撮影された写真。裏庭でテニスとはリッチですねぇ。

 

 

上の写真と比べると姿を消した蔵もあるが、今もいくつかの蔵が国指定重要文化財として残されている。

 

 

平日ということもあって、この日、他に見学者はいなかった。
暑いなか、庭の手入れをしている方の姿があった。

 

 

久しぶりに訪れた長谷川邸。
300年以上前屋敷が今もきれいに守られていて、穏やかな時間を過ごすことができた。