陽が傾いて、空の色が変わり始める頃、
遠くの方から白鳥が戻ってくる。
朝には餌を求めて飛び立ち、周辺の田んぼで過ごしていた白鳥の群れ。
夕方になると次々と戻ってくる。
染まり始めた空。
いろんな方向から、だんだん近づいてくる姿は美しい。
降りてくる時は、いかにも「着陸しまーす!」という感じ。大きい鳥なのでかっこいい。
足の水かきまで広げて減速!
仲のいい夫婦のことを「おしどり夫婦」というが、それは人間の勘違い。
実はオシドリは一夫多妻制で、メスが卵を産んで温め始めると、オスはどこかに去ってしまう。
元々そういう習性の鳥なので、オシドリに罪はないのだが…
オスが派手な色をしている鳥は、だいたいそうらしい。
その点、白鳥のカップルはずっと一緒。
仲がいい夫婦は「はくちょう夫婦」と呼んだらどうでしょう。
もうすぐ白鳥たちは、子育てのために北へ渡る。
4,000kmも離れたシベリアまでの長い旅。
また秋に、子供達を連れて戻っておいで。
美味しい餌と快適な水辺が待ってます。