山からの水が音を立てて流れてくる。
岩にぶつかり、くねり、弾け、変幻自在に形を変えて。
福島県と新潟県の県境に位置する阿賀町。
県内で3番目に広い面積を持つ、山と川に囲まれた自然豊かなエリア。
天気がいい日、山の中にある滝を見に出かけた。
最初に現れたのは「一の滝」。
落差15mの岩の斜面を、轟々と音を立てながら水が流れ落ちてくる。
この流れに沿って、慎重に登っていこう。
飛沫を上げながら岩の間を流れる水。陽を浴びてキラキラ。
「一の滝」の斜面をなんとか登りきると、現れたのは…
落差23mの「二の滝」。
端正な形の滝で、水が白い帯のように光っていた。
水の落ち口。きれいな水が山から落ちてくる。
ゴツゴツした岩肌に飛沫を上げながら。
激しい流れを登ってきて、「一の滝」のまわりは、ほっとするオアシス。
滝壺のまわりは開けていて「滝行」とかできそうだが、山の滝は何が降ってくるかわからないのでやめましょう。
さて、登れるのはここまで。引き返すことに…
登りより下りの方が桁違いに危険!
もし足を滑らせたら、ただでは済まない。はたして無事に降りられるか…
緊張が走る…
…なんてね。
実は、手すり付きの立派な階段がありました〜! ちゃんちゃん
ここは阿賀町(旧 鹿瀬町)にある「角神不動滝」。
豊かな自然に囲まれた美しい滝で、お客様に優しいコンクリートの階段を完備しております!
「なんでここに階段を」「せっかくの景観が台無し」など、滝好きの方からはいろいろツッコミが入りそうだが、
この階段のおかげで、私もここまで来れたわけだし。
山奥の滝に、よくまあ大胆に階段をつけたものだと感心する。
駐車場にはトイレもあるし、東屋も建っていたので、観光用に整備したのだろう。
おかげで、駐車場から清流沿いの道、一の滝、二の滝と、ずーーーっと水を見ながら歩ける。
まあ、滝に沿うように造ったコンクリートの階段は、賛否が分かれるだろうし、
私も正直「う〜ん…」という気がしないでもない。
でも歩いてみると、こういう滝も面白い、と思う。
もし整備されていなければ、この景色は見れないし、人もほとんど来ない山奥の滝だったに違いない。
ちょうど家族連れが来ていて、ひょいひょいと子供が登っていった。
水の流れを目と耳で感じながら登ったこの階段は、きっと記憶に残るだろう。
登り始めはこんな感じ。(滝の風景写真を撮りたい方は、たぶん「あぁぁ…」となります)
駐車場から滝までは200mほど。滝から流れてくる川沿いに整備された道が続いている。
鳥の声と水のせせらぎが気持ちいい。
河原にも降りられる。透き通った水がきれい。
すぐ横に階段を造ってしまった、綺麗だけど野暮な滝。
でも、マイナスイオンをたっぷり吸いながら、水の流れを撮っている時間は、とても気持ちいいものだった。