春の陽気のなか、美術館に寄り道しながらのんびりとお花見。
高田城址公園の花見散歩のラストです。
小林古径邸でまったりした後は、隣に建っている画室へ。
古径の死後、元の画室は取り壊されたため、当時の写真や図面をもとに再建されたもの。
中に入ると、大きく窓を取った部屋に驚く。
ここが画室。 障子の上げ下げで微妙な調光も可能な気持ちのいい空間だ。
この写真に写っているのは取り壊される前の画室。
現在の建物は当時の写真や図面をもとに2001年に再建されたもの。
古径は広い画室で朝から日が暮れるまで絵を描いたという。なんとも贅沢な空間ですね。
外に出ると、竹ぼうきで通路を掃いていた庭師さんに声をかけられた。
「椿もいろいろあるので見ていってください。皆さん、建物しか見ていかないんです」
すでに散ってしまった木も多かったが、いろいろな種類が植えられていた。
散ったあともまた美しく。
美術館で静かな時間を満喫した後、また花見の群衆の中へ。
屋台の誘惑をくぐり抜けて、歩いてきたのは外堀。
明治時代の終わりにかなりの部分が埋め立てられたらしいが、
現在残っているだけでも、東京ドーム4個分の広さ。堀というより池に見える。
水面に見える蓮は、夏になると広い堀を埋め尽くし花を咲かせる。
この日はポカポカ陽気。たくさんの人がそれぞれに花見を楽しんでいた。
賑やかな園内を歩いて、内堀へ戻ってきた。最初の三重櫓が見える。
高田城が他の平城と違うところは、
一つは、天守閣がなかったこと。(その代わりがこの三重櫓)
二つ目は、石垣が積まれていないこと。
石垣のない理由は、
大坂冬の陣の直前で工事を急ぎ、わずか約4か月で竣工させたこと、
また、石材が近くになく集める余裕がなかった、などとされている。
その分、池のように広い外堀を備えていた。
本当に久しぶりの高田公園、じゃなくて高田城址公園。(名前も変わっていた)
日本三大夜桜に数えられる夜の景色は別格なのはわかっているが、人ごみと渋滞が苦手なのでまだ見たことがない。
この先、機会があれば見てみたい。
いつも県内で一番早く見頃になる高田城址公園のソメイヨシノ。
日頃の手入れや管理の賜物だろう。
去年は平地の桜をきちんと見れなかったが、今年は、満開の桜をこんなに早く見れて嬉しかった。
人や車が多いのは我慢しよう。桜はみんなが好きだから。