NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

信州高山五大桜 〜後編〜

 

 

山里の原風景が残るしだれ桜の里、長野県高山村で「信州高山五大桜」めぐり。
前回の続きです。

 

 

③ 黒部のエドヒガン桜

 

 

見晴らしの良い高台の田園に立つ一本桜。
樹高約13m、幹周約7m、樹齢は500年を超えていて、エドヒガンとしては村内一の古木。
江戸時代初期の村絵図には、すでに大樹として描かれているらしい。
村指定天然記念物。

 

 

山に囲まれた田園地帯にポツンと一本。形もよく、どこから見ても絵になる桜。

 

 

遠目で見ると端正な樹形の桜だが、
近づくと、うねうねと生命力溢れる枝ぶりが印象的。

 

 

主幹が2本に分かれていて、1本は垂直、もう1本は斜めに伸びている。
落雷により二つに割れてしまったらしい。それでも毎年花を咲かせる生命力に驚かされる。

 

 

2008(平成20)年に樹木医の診断を受けて、
根の周りの土をほぐしたり、舗装路の整備をし直すなど、
区民総出で整備・保護活動が行われたという。

 

 

樹齢500年を超える老木は、今もたくさんの花を咲かせて、山里に春を告げている。

 

 


④ 坪井のしだれ桜

 

 

村一番の長寿桜で、推定樹齢600年以上。
樹高約10m、幹周約8m、根元の直系約4m、樹冠約16m。
全国の桜番付にも載るほどの格式高いしだれ桜。
まわりに菜の花が咲き、美しい春景色が楽しめる。

 

 

まわりの墓を守ってきた墓守の桜。

 

 

大きく広げた枝にたくさんの花を付けている。
樹齢600年を超えた老木とは思えぬ樹勢に驚く。この桜も地元の人に大切に守られているのだろう。

 

 

菜の花と杉林が、村一番の長寿桜を引き立てている。

 

 

長い時間をかけて、何世代もの幹が合体したと思われる複雑な主幹。
老樹の風格が漂っていた。

 

 


⑤ 中塩のしだれ桜

 

 

中塩集落にある阿弥陀堂近くに立つしだれ桜。
樹高約10m、端正な枝振りが集落の景色によく似合う。

 

 

樹齢は150年と五大桜の中ではもっとも若く、もっとも開花が早い。
そのため、この桜だけタイミングが合わないことが多いのだが、
今回は花があるうちに見ることができた。

 

 

まるで空から降り注ぐような桜。

 

 

桜の下のお地蔵さん。大きな木に守られて。

 

 

元気いっぱい花を咲かせる信州高山五大桜でした。

 

それにしても、お隣の福島県や長野県には見事なしだれの一本桜がたくさんあるのに、
どうして新潟県にはほとんどないのだろう… 
毎年同じことを考えてしまう。もう、うらやましい…

 

今年の桜めぐりは今回でようやく終了。
季節外れのお花見に長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。