NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

山奥の廃村跡には Ⅱ

 

 

キラキラと光る水辺で咲くミツガシワ。
ひとつひとつの小さな花は、凛とした白さが美しい。たきがしら湿原の続きです。

 

 

木道のまわりはミツガシワの群生。緑と白の花畑。

 

 

白いヒゲをたくさんつけた純白の花。
このモシャモシャは寒さや強い日差しから身を守るためらしい。

 

 

ミツガシワは「氷河期の遺存植物」と言われ、
約200万年前の氷河期から北半球に広く生息していた生き残り植物なんだとか。
人類出現よりはるか昔から、今と同じように白い花を咲かせていたと思うとすごい。

 

 

ミツガシワの花言葉は「私は表現する」。
学名の語源が「表現する・花」の意味であることと、
下から上に向かってだんだんと美しく咲きあがっていく様子が、
自らを誇らしげに表現しているように見えることからつけられたらしい。

 

 

悠久の時を経て今も生き続ける植物だと思うと、ちょっと尊く見えてくる。

 

 

澄んだ空気の中、木道を奥へ。

 

 

脇の小さな小川には、山からのきれいな水が。

 

 

湿原の奥の東屋でひと休み。この先も道は続いているが、この日はここで引き返した。

 

 

湿原の奥にもまだ山に挟まれた平地が続いている。かつての集落や耕作地の跡だろう。
山に入る遊歩道も整備されていて、自然散策を楽しめる。


山に沿うように続く「学習の森」の道は、妻と一緒に何度か歩いたことがある。
途中から森の中へ入っていく細い道「カモシカ歩道」は良さそうな雰囲気なのだが、
なにしろこの場所自体が山の奥…
カモシカ以外の何か(クマです)とご対面しそうで、まだ行ったことがない。
今度行ってみようかな… うーん…

 

 

湿原の脇を通って管理棟の方へ戻っていく。
途中、シラネアオイがたくさん咲いていた。薄紫の花がとても優しい。

 

 

入り口近くの椿が赤い花をたくさんつけていた。

 

 

山奥の廃村跡に造られた、たきがしら湿原。
空気はおいしいし、春から秋は可憐な花が出迎えてくれる。

 

 

山奥の割に道はいいが、途中のゲートは夕方から朝まで閉じられるのでご注意を。
あ、それから、奥の森を散策する際は、クマ鈴を付けるのがよろしいかと…