春の陽を浴びて輝くカタクリ。
無数の星が斜面いっぱいに揺れていた。
4月上旬、今年もまた村上市の諸上寺(しょじょうじ)公園へ。
日本海を見渡す高台にある諸上寺公園は、
春になるとソメイヨシノやピンクの八重桜が次々と咲き誇る静かな公園。
桜はまだ蕾だが、お目当てはカタクリの花。
公園の広場からは日本海が見渡せる。向こうに見えるのは粟島。
海と反対側の斜面がカタクリの群生地。
奥へ進むにつれて花が増えてきた。誘われるように歩いていく。
春になると早々に花を咲かせ、
ほかの植物が大きくなる初夏には休眠に入ってしまうカタクリ。
地上に姿を見せているのは春の3か月間だけ。
そのため、ヨーロッパでは「スプリング・エフェメラル(春のかげろう)」とか
エフェメラルプラント(かげろうのように短命な植物)」と呼ばれる。
奥へ進むと斜面いっぱいに花の絨毯が。
春の光を浴びて。
カタクリを楽しんだ後、遊歩道を下って道玄池へ。
日本海からわずか400メートルの位置にある大きなため池。
流れ込む川らしきものもなく、海との間にご覧のような小高い森があるだけ。
これほどの水がいったいどこから来ているのだろう… 不思議だ。
ほとりの道には、名残りのヤマザクラがあちこちに。素朴な咲き姿についレンズが向く。
桜や新芽を見ながら池のまわりを。水辺はやっぱり気持ちいい。
水没して枯れた木があちこちに顔を出していた。
さてそろそろ戻ろう。立ち枯れの木が並んだ坂を登っていく。
駐車場までの帰り道。少し陽が傾いて、景色もまた少し違って見えた。
今年も見れた諸上寺公園のカタクリ。
早春の花たちはこれにて終了。次回からようやく桜の記事に突入します。