タキシードを着ているようなオシャレなオナガガモ。
尾羽をピンと立てて、泳ぐ姿もスマートで。
水鳥が安心して冬を過ごせる楽園、瓢湖。
白鳥だけでなく、3〜5万羽のカモ類も飛来する。
いろいろな種類のカモがいるなかで、この日一番目についたのはオナガガモ。
他の鳥よりもやや大柄で首が長く、シュッとしたプロポーションがかっこいい。
オナガガモの英名はPintail。
尾羽をピンと立てて泳ぐ姿に、つい目が行ってしまう。
オスの頭はチョコレート色、グレーのボディに細かい黒の羽模様。
白い胸から首の横まで白いスジが続いていて、ちょっとかしこまった感じの装い。
オナガガモは、昼間は休んで、夜間に餌を求めて移動する鳥らしいが、
瓢湖のように餌付けされている越冬地では、日中も起きていることが多いという。
とはいえ、夜型から昼型へすぐに変えられるわけではないようで… ZZZ…
丸い… そして恐ろしいほどのバランス感覚…
桟橋の上にいたのは、ほとんどがオナガガモ。
他のカモ類と比べて、この鳥はあまり人を避ける様子がない。
マガモなど繁殖地でも人と接する機会の多いカモは、越冬地へ来ても人を避ける傾向があるらしいが、
オナガガモの繁殖地は寒〜いツンドラ地帯。
そこでは人と接する機会がほとんどないため、どうも人間に対する警戒心が薄いようなのだ。
そういえば、他の場所で見かけるオナガガモも、ゆっくり遠ざかっていくことはあっても、
人を見て慌てて飛び去ったりしない気がする。
ここではみんな親切にしてくれるし、餌までもらえる。
瓢湖のオナガガモは、人間はフレンドリーな生きものだと思っているに違いない。
あら、こんにちは。良いお天気ね…
野生の水鳥が人のそばで安心している景色に、なんだかほっこりした。
相手を警戒する必要もなく生きていけたら、それは幸せなことだなあ。
と思う一方で、
カラスはもう少し人を怖がってもいいよな… と考えてしまう(笑) 人って身勝手…