上杉謙信や武田信玄に帰依され、北越無双の禅道場として栄えた雲洞庵。
凛とした空気に包まれて奥へ。前回の続きです。
本堂の奥へ進み坐禅堂へ。
かつて修行道場であった雲洞庵には全国から雲水が集い、厳しい修行が行われていた。
坐禅堂では、修行僧は一人一畳の空間が与えられ、そこが寝食の場でもあったそう。
堂の中央には知恵の象徴である文殊菩薩が鎮座している。
開け放った回廊の窓から外の冷気が入ってくる。陽の光もあって、その冷たさが心地よかった。
池には氷が張っていた。荒れた冬の日だったら、相当寒いんだろうなあ。
座禅堂から、長い廊下を歩いて客殿へ向かう。
ひんやりとした床。光が当たるところだけ温かい。
廊下の途中にある観音堂。「千手千眼観世音」と「お酉の百体観音」が安置されている。
一番奥にある客殿。ずっと板の間だったので、畳敷きの和室にほっとする。
客殿の2階へ。窓が開け放たれていて眺めがいい。
空気は冷たいが、日の当たる場所はポカポカ。
外を眺めているだけで癒される。
居心地が良くてここにずっといたくなったが、そろそろ帰ろう。
冬の光が射す雲洞庵。禅道場の凛とした空気に心が清められた気がした。