利用したことがないのに、ここに来るとなぜか懐かしさを覚える。
廃線後25年経った今も残る駅舎へ。
なぜか毎年この時期になると足が向いてしまう場所。新潟市南区の「旧月潟駅」へ。
1999年4月に廃止となった新潟交通電車線の駅と車両が
25年が経った今も、大切に保存されている。
新潟交通電車線は、
新潟市の白山前駅(旧県庁前駅)と燕市の燕駅とを結んでいた全長36.1kmの路線。
1933(昭和8)年に全線開通し、地域の人の重要な足として、
また農作物や金物などの輸送に活躍してきたが、
1999(平成11)年、66年の歴史に幕を下ろした。
路線廃止が決まった時、
鉄道研究者や鉄道ファン有志から貴重な駅舎や車両の保存を求める要望が上がった。
これに当時の月潟村と新潟交通(株)が応える形で、
月潟駅の駅舎と3両の車両を保存することに決まった。
路線にあった25駅で、今でもきれいな状態で保存されているのはここだけ。
この駅を利用していたわけでもないのに懐かしい感じになる。
「1番線から白山前行きが発車します」 今にもアナウンスが聞こえてきそう。
使われなって四半世紀も経っているのに、駅舎も車両もきれいな姿を保っている。
「かぼちゃ電車保存会」をはじめ地元の方々のおかげです。
時間が止まったようなホームで。
鉄道写真家の中井精也さんがここで撮った写真が飾られている。
記念スタンプがあったので、試しに一枚押してみた。
絵柄は保存されている3台の車両。インクの色も電車のカラーを意識したのかな。
残念ながら、この日は平日だったせいか駅舎の中へは入れなかったが、
ホームにいるだけでもゆったりとした時間に浸れる。
ノスタルジックな時間は、後半へ折り返し運転となります…