「空色は 水色に 茜は 紅に」
これはユーミンの「晩夏(ひとりの季節)」の一節。
夏から秋へと変わりゆく季節の揺らぐような物悲しさを歌った名曲だ。
夕刻の情景を色の名前だけで伝えきる繊細な表現が素晴らしい。
海辺の公園でスナップ。
展望台の建物でトリミングされた空の色は、上と下でこんなに違っていた。
夕暮れに向かって少しずつ色を変えていく。
空は、青から紫、オレンジ、赤へ、そして藍、群青、最後は漆黒に。
移りゆく光のグラデーションは夕暮れの空が持つ、時間を忘れる美しさだ。
「晩夏」はこんなフレーズで締めくくられる。
「藍色は群青に 薄暮は紫に ふるさとは深いしじまに輝きだす」
その美しさがすぐに消えてしまう儚さを知っているゆえに、人は心を動かされる。
夕景を舞台にした名曲は、多くのアーティストによって
これからも生まれ続けていくのだろう。
新潟市 関分記念公園
もう10年くらい前の写真。
帰宅途中、西の空があまりに美しかったので、寄り道してコンパクトカメラでスナップ。
刻々と変わる陽の光がとても印象的だった。