NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

モノクロみたいな

 

 

堤の上にひっそり生えていた秋草を。
カラーなのにモノクロ写真みたいなスナップです。

 

 

長仙坊池のイチョウを見た後、すぐ隣の弁天池へ。
こちらはいつもと同じ水位を保っていた。
いつもなら一周するのだが、向こう岸はなんだか暗いし(クマも怖いし)、この日は堤の上だけにした。

 

 

堤に生えていたなんでもない草たち。逆光でほとんど色のない世界。
カラーなのにモノクロ写真みたいになった。

 

 

いろんな草が背比べ。

 

 

モノクロっぽく撮れた写真を見ていたら、初めて一眼レフを買った頃を思い出した。

 

もう45年くらい前、当時好きだったカメラメーカーはOLYMPUS。(以来ずっと好きだが、名前が変わって寂しい限り…)
OM-1やOM-2の無駄のないデザインがとにかくカッコ良かった。
しかし一眼初心者の大学生には高嶺の花。
で、買ったのは入門機のOM-10。

 

レンズは50mm一本だけ。当時はモノクロで撮ることが多かった。
暗室の中でフィルムを現像したり、頭の中で時間を数えながら印画紙に焼き付けたりもした。
24枚や36枚という限られたフィルムを無駄にせぬよう、一枚一枚大事にシャッターを押していた。

 

 

今はデジタルカメラになって、お金を気にせずに写真を楽しめるようになった。
撮り歩きが好きで、ちょっと散歩に出ると数百回シャッターを切る私にとっては、まさに夢の道具。
ただ、その手軽さと引き換えに、シャッターを押す瞬間のドキドキ感は確実に薄れている。
あの頃の気持ちを思い出しながらシャッターを押したら、この趣味はもっと楽しくなるのかもしれない。

 

 

余談ですが、
45年前、OM-10のCMに出ていたのは大場久美子さん。
同じ頃、ライバルメーカーMINOLTAの入門機 X7のCMは宮崎美子さん。
浜辺の木影であたりを気にしながら服を脱いで水着になる、あれです。初々しかったですねえ。
まだ大学生だった美子さんはノーギャラだったとか。

 

 

撮っていたのはこの堤の上。右側に生えているなんでもない草を。

 

 

静かな集落。池の反対側には田んぼが広がっている。
風情を感じる柿の実も、今年はクマが来るんじゃないかと心配になる。

 

 

堤を渡りきったところにある、毎年白い花をたくさんつけるヤマボウシ。葉っぱが赤く色づいて。

 

 

色のない写真に昔を思い出して、ちょっと楽しめた時間でした。