NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

美人林の秋 Ⅰ

 

 

すらりと美しい立ち姿。
黄色やオレンジに染まった秋の美人林へ。

 

 

十日町市松之山の美人林へ。
訪れたのは11月下旬。
休みの前日の仕事帰り、車を走らせながら明日はどこへ行こうか考えていると、
「美人林の紅葉が見頃」とニュースで紹介していた。
え、今頃!?   今年の紅葉は遅れているのは知っていたが、思いがけない朗報に行先決定!

 

 

久しぶりの美人林。
今は多くの人が訪れる有名スポットになったので、しばらく足が遠のいていたが、
着いてみると、午前中ということもあって、思ったより静かな雰囲気。
澄んだ空気が林の中に満ちていた。

 

 

黄色やオレンジに染まった葉。
何度か来ているのに、紅葉の時期は初めてだと気づく。

 

 

この美人林が美しく見える理由は、幹の太さや高さが整っているところ。
普通、自生のブナ林は大小様々な木が立ち並んで雑木林のようになっているものだが、
ここはスラリとした樹齢約90年の木だけが並んでいる。

 

 

きれいに揃っているのには理由がある。

 

美人林と呼ばれるようになるもっと昔、
ここにはかなりの樹齢のブナが一面に生えていた。
大正末期、当時の地主がこのブナ林をすべて伐採して薪や炭に変え、その後関東の方へと引っ越してしまった。
土地は地元集落に託されたが、残されたのは裸の山…

 

 

しかし、そこでちょっとした奇跡が起きる。
ちょうど運良く、伐採する前の年が数年に一度のブナの種の大豊作の年だったため、
伐採された更地にブナが一斉に芽生えたのだ。
ブナの芽は順調に成長し、数十年後、裸の山は近隣の地元民だけが知る美しいブナ林へと変貌した。
(松之山温泉のHPより一部引用させていただきました)

 

 

林の中にある小さな池。

 

 

木々の映り込みが美しいこの池は、
明治の末に田んぼのへの農業用水として利用するために、当時の地主が作ったため池。

 

 

流れ込む川はなく、雪解け水とブナが蓄えた水が湧水となって池を潤している。

 

 

落ち葉を踏みながら、木洩れ陽のブナ林を奥へ。 後半へ続く…

 

秋の写真がまだ続いてますが、今回が今年最後の記事となります。
こんなマイペースなブログに今年もお付き合いいただきありがとうございました。 良いお年を。