初詣で賑わう前の静かな境内を散策。
厳かな空気を味わいながら、彌彦神社の後半です。
まだ葉を残していた大きなモミジ。冬の光に輝いていた。
参道の隅にひっそり置かれている「津軽の火の玉石」。
津軽藩が奉納したという二つの石は、持ち上げた時の重量感で吉凶を占う、別名「重軽の石」。
心の中で願い事を思いつつ持ち上げて、
軽いと感じれば祈願は成就し、重いと感じたならば叶わないと言われている。
腰を庇いながら持つ私は、いつ持っても、 重たい…
腰痛持ちの願いは叶わないとおっしゃるのでしょうか、カミサマ…
左側の柵に囲まれているのが神社の御神木。焼失する前の旧本殿はこの後にあった。
二の鳥居をくぐって奥へ。随神門へまっすぐ続く参道は杉木立が美しい。
途中でふらりと脇道へ。誰も行かない方へ足が向くのはいつもの癖…
楽舎、舞殿、参集殿が並ぶあたりは、参拝者もほとんど来ない静かな場所。
散ったモミジを見ながら。
道の奥にひっそりとある斎館。昔は天皇の勅使を接待したところ。
さて、参道に戻り、随神門をくぐって拝殿へ。
いつ来ても神聖な感じがする拝殿。山をバックに越後一宮の気品が漂う。
祀られているのは天照大神のひ孫にあたる、天香山命(あめのかごやまのみこと)。
越後の人々に初めて漁業・製塩・酒造・稲作・農耕の技法を伝えたといわれている。
彌彦神社の参拝の作法は「二礼四拍手一礼」。全国的に見ても珍しい。
四拍手するのは、他に島根県の出雲大社、大分県の宇佐神宮くらいなのだとか。
それだけ格式が高いのだ、と昔から勝手に思っている。
昨年、NHKのブラタモリに彌彦神社が登場した際、
タモリさんもちゃんと四拍手していた。私は目を光らせてましたぞ…
スタッフが教えたんでしょうね。
約25万人の参拝客が訪れる年末年始を前に、静かな境内。
もう久しく初詣に来ていないなあ。
ここには年に何度か来て、その度に参拝しているので、
わざわざ混雑している時に来なくてもいいかなと思ってしまうわけで…
その年の最初に来た日が、私にとっての初詣。
小さい頃、家族と電車に乗って来ていた弥彦神社。
大人になっても時々カメラ片手にやってくる好きな場所です。