杉木立ちのなかに射す木漏れ日。
自然のスポットライトに照らされた雪割草はちょっと誇らしげ。
分岐にある杉林を抜ければ、六万部塚はすぐそこ。
スタスタ歩けば1〜2分でついてしまうのだが、そんなに早く着いた試しがない。
この杉林は、雪割草がたくさん咲いていて大好きな場所。
いつもここに長居してしまう。
だって、こういう光景を見たら、足も止まります。
薄暗い杉林の中に、木漏れ日のスポットライトを浴びた花たちが…
この花なんか「撮るよね?」と言ってます。間違いなく言ってます。
こういう薄暗い場所では、花が際立って見える。
天然の花の髪飾り。
アップもいいが、地面からちょこんと出た感じも雪割草らしくて好き。
光を浴びて花もうれしそう。
さあ、もう行こうかな… あ、あそこにきれいな花が… あ、まだこっちにも…
こんな調子なので、この短い杉林を抜けれない。
自然は光の名演出家。
こっちは言われた通りレンズを向けるだけ。
写真の世界で「撮らされている」というと、悪い例で使われる言葉だが、
あちこち撮りながら散歩するのが好きな私には、
この「撮らされている」ような感覚は、けっこう居心地がいい…
木漏れ日の杉林を十分楽しめたので、そろそろ明るい場所へ出よう。
六万部塚へ続く。