長い海岸線を持つ新潟県。
夏だし、天気もいいし、たまには海もいいかと角田浜へ。
子供の頃に何度も海水浴に来た、角田浜。
角田山の山裾が日本海に突き出して、小さな岬を造っている。
若い頃は海が好きで、よくドライブに来ていたのだが、
年齢を重ねるにつれて、だんだんと山や森の方が好きになった。
特に、カメラ散歩を始めてからは、被写体の多い山や森へ、自然と足が向くようになった。
この海にちゃんと来たのは久しぶり。
岬の上には白い灯台。変わらない風景。
森と違って日陰のない海は、さぞかし暑いだろうなと覚悟して来た。
でも浜辺にいると、風が涼しくて案外気持ち良かった。
ああ、海から吹く風の温度や感触を忘れていたなあと、なんだか反省。
浜茶屋の脇を通って、岬の下をくぐるトンネルへ向かう。
ゴツゴツと岩がむき出しのトンネル。
小さい頃は、とても暗く、長く感じた。昔より狭く感じるのは、自分が大きくなったから。
トンネルの先には義経伝説のスポットがある。
トンネルを抜けると、岩に囲まれた小さな入江。
右が通ってきたトンネル。すぐ左にあるのが義経伝説のスポット「判官舟かくし」と呼ばれる洞穴。
源義経が頼朝に追われて、奥州・平泉に海路で逃れる際に、ここに舟とともに身をかくしたと伝わる。
洞穴は大小二つあって、新潟市の文化財に指定されている。(写真は小さい方です)
大きい方は、幅4〜5m、高さは6m、奥行は28mほどあって、確かに小さな船なら隠せそうだが……
まあ、ファンタジーなので掘り下げない方がいいですね。
でも、子供の頃は、とても神秘的な感じがして、ゆらゆら光る穴の中を見つめていたのを覚えている。
この日も、ここで透き通る水を見れるのを楽しみにしていたのだが、
あいにく水は濁っていて透明度ゼロだった… 残念。
海に突き出した岩に沿って、道が続いている。
奥のご婦人が傾いているのは、広角レンズ補正の歪みのせい。
早まったことをしようとしているわけでないので、ご心配なく。
岬の上には白い灯台。
角田岬は、角田山登山コースのひとつ「灯台コース」の起点にもなっているため、歩く人もいろいろ。
私のような普通の観光客、釣竿を担いだ人、水着姿の海水浴客、
それに混じって、登山の格好をした人も歩いていく。
岩を削った細い道は、まだ先へ続いている。
昔は何キロも先まで行けたようだが、今は途中が崩れたりして、通り抜けはできないらしい。
この少し先あたりまでは、釣り人が利用しているようだ。
遠くに見える、雲が湧いている山並み。あそこが佐渡ヶ島。
岩を洗う波の音… 潮の香り… やっぱり海もいいなあ。
階段を登って、
さあ、灯台へ。 続く…