NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

なごりもみじ

 

 

美しく紅葉した葉も、冬の訪れとともに色褪せ、やがて冬の風に散っていく。
森で見つけたモミジの葉。

 

 

12月半ばを過ぎた森。
例年ならばこの時期には散っているモミジがまだわずかに残っていた。
秋のなごりの葉っぱを少しだけ。

 

 

雑木林的なこの森には、モミジの木はそれほど多くない。
色は黄色やオレンジが多い。

 

 

うらを見せ おもてを見せて 散るもみじ

 

これは良寛さんが最後に口ずさんだ句と言われているが、
美濃の俳人が詠んだ句に共感してつぶやいたという説や、
後になってから良寛さんの逸話に紛れ込んだ架空の話だとか諸説あるようだ。


真偽の程は私にはわからないが、
人一倍正直な心を持っていたために不器用な生き方をした良寛さんが、
人の悲しみや生きることのつらさ、無常さを、
移りゆく自然に重ね合わせて詠んだものだと言われれば、
調べのやさしさもあって、いかにも良寛さんらしい一句にも思える。

 

 

この森には珍しい真っ赤なモミジ。冬の陽を浴びてきれいだった。

 

 

青々としたシダに、役目を終えたモミジの葉。

 

 

雨に打たれ、雪に埋もれて、土に戻っていく葉っぱ。

 

 

モミジの木は葉を落として冬の眠りにつく。

 

 

春からせっせと養分を作り続けたモミジの葉。 また来年。